岐阜ホームページ制作 アイ・ラボ

昨年あたりから電子書籍が注目されるようになりました。

昨年発刊された『もしドラ』は2011年8月に累計270万部、うち電子版が15万部を達成。

電子書籍もやっと陽の目を見るようになったようです。

ただ、様々なファイル形式が乱立していることも事実。※ウィキペディア

ここでは敢えてePubとXMDFにしぼって話を進めます。

 

空前の不況で仕事が大変暇なこともあり(・ ・、)様々な新しいことにアンテナを張っている今日この頃。

今後の仕事の展開でなにか役に立たないかと始めたのがこの『電子書籍』でした。

 

ウィキペディアで紹介されている4つの電子書籍フォーマット。

.Bookについては電子ブックコンテンツの制作が有料であるうえに既に販売が終了していて内容がわからない状態。(販売終了しているものの32,000円のソフトとは>< ましてやリーダーの拡張にも課金されるなんて><)

Amazon Kindle用のフォーマット、AZWはEPUBなどからKindle用のフォーマットが書き出せるアプリケーションを無料配布しています。ただ、Kindleは飽くまで洋書を基本にしたデバイスですのであまり日本語向けとは言えません。

そこで、最初に手をつけたのがEPUBでした。

EPUBについては今年(2011年)5月、CSS3の策定がある程度決まり、EPUB3へのフィードバックがあらかた終了したことから、第1回EPUBコンテストイースト社R&D社の主催で開催されることになりました。

勉強のつもりで2作品を出品。残念な結果に終わりましたが、従来のHTMLやCSSの知識を活かし、自分なりに満足の行く作品ができたと思っています。

さて、このEPUBファイルの製作中に気づいたことがあります。

この気がついたこと、それは出版において最も気を付けなければならない根本的な問題。

『コンテンツの著作権保護って、どうなるのよ?』

電子書籍は紙媒体の書籍とは異なり、様々なファイルフォーマットのデータを載せることができます。

画像データは当然のこと。

例えば音声データ。テキストの読み上げといった事も出来ますし、BGMとして音楽を流すことも出来ます。

他にも動画データ。内容を動画で見せるといった演出も可能です。

ペーパーベースの出版物にはない、インタラクティブな表現ができるのも電子出版の魅力です。

電子書籍にはテキストデータのみならず画像データ・音声データ・動画データといった様々なデータがまとめられており、それぞれ著作権が発生します。

EPUBはその仕組みから、残念ながらこの著作権保護という面ではあまりに脆弱です。

DRM(Digital Rights Management = デジタル著作権管理)機能をつけることができるのですが、ビューワにDRM機能がついていないと対応ができず、今、Androidなどでリリースされているブックリーダでは全く対応できないといった状況です。

今、DRM対応で最もシェアが多いと思われるビューワはiPadやiPhone用のブックリーダーアプリ『iBooks』でしょう。

しかし、DRM対応コンテンツのリリースにはiBooksStoreを通しての販売に限定されます。

結局は書籍をリリースする会社が専用ビューワをサポートしなければならず、世界共通フォーマットだからといってまだ縦組み表示にも正式に対応しきれていないEPUBにこだわるのはいかがなものかと思ってしまうのです。

そんななか、今、日本の電子書籍のリリース状況を見ると、XMDF形式のリリースが一番多いのではないかと感じます。

XMDFと言えばSHARPのGARAPAGOSがまっさきに思い浮かびますが、他にもリリースされているようです。(SONYのREADERもXMDF対応)

私のAndroid(AU Sharp IS-03)にはGARAPAGOSがインストールされていますが、始めてGARAPAGOSで電子書籍を見たときは衝撃でしたww(アプリの使い勝手についてはまた別の機会にw正直アンインストールしたくなることもしばしばw)

紙媒体の雑誌のようなレイアウト表示で見られるだけでなく他のブックリーダーのようにテキストのみの表示にも対応しています。それぞれの画面をユーザは自由に切り替えて楽しむことができます。

ただ、.Booksと同じように技術があまりに閉鎖的で、昨年の9月には評論家から徹底的にこき下ろされていました。

 

今年に入りSharpはXMDFの制作ソフト『XMDFビルダー』の無料配布を決定。2011年8月11日より無料配布を開始した。

ただ、このソフトは誰にでも配布されるというものではなく、『一般ユーザに販売するコンテンツの制作および試作をされる企業様、および同目的で委託制作される企業様(サイト本文抜粋:私は後者の条件で使用許可を得ました)』に限定され、ダウンロードには企業として登録が必要です。なおかつ手作業で認可を出しているようで、即時発行されるわけではありません。

そのうえコンテンツのリリースにはユーザ登録とは別にプロテクトキーの発行依頼を別にしなければなりません。これも手作業で発行するという厳しさです。

これらの厳しく面倒なシステムですが、コンテンツの著作権保護を考えれば当然の対応と言えます。

 

さて、このソフトを触ってみて気がついたこと。もっとも、ざっとチュートリアルをこなしたに過ぎないのですが。

『XMDFって、よくできてるなぁ』というのが実感。

詳細は省きますが、紙媒体のプレビューと電子書籍のプレビューとの連携が非常に取りやすい制作環境なのです。

ていうかチョー簡単ww

また、電子ブックでの制作環境がEPUBと同じXHTMLなのも扱いやすい要因の一つ。

まぁ、本格的商用コンテンツの制作にはEPUB同様HTMLに関する知識は必要不可欠なのですが。

 

EPUBはzipファイルの拡張子を.epubに書き換えただけのもの。拡張子を.zipに変えれば簡単に解凍して中見を取り出すことができます。(フリーで配布されているEPUBデータで試してみるとわかります。)

DRMをつける場合、これが簡単に解凍できなくするわけですからその仕組みは自ずと理解できますよね。

 

かたやXMDFは、コンテンツ制作方法は解放されたもののファイル変換方法はブラックボックス化されたまま。SHARPとの提携でビューワをリリースしてもブラックボックスの部分を公表しなければ、コンテンツの保護は守られます。

XMDFのコンテンツは本当に増えてきました。

Twitterで有名な『ハマコー』さんこと浜田幸一氏の『YUIGON』もXMDFでリリースされていますし、ダイアモンド・週間朝日といった雑誌、日経や毎日などの新聞、漫画、書籍など、毎日のように増えています。(Androidに入れたGARAPAGOSをアンインストールしたいのも、毎日のように届く新着の案内が理由の一つだったりしますw)

TSUTAYAもGALAPAGOS向けに電子書籍の販売を始めてます。

コンテンツの増加、制作環境の充実、SHARP以外のいわゆるサードパーティビューワの充実などなど、電子ブックの将来性を考えればXMDFも十分世界標準になると思うのですが。

 

追記

文中の『TSUTAYA GARAPAGOS』ですが、2011年9月30日にSHARPの完全子会社化、『GARAPAGOS STORE』に改名しました。